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自作アナログゲームの紹介ブログです。 新作紹介のほか、過去作のフォローも行なっていく予定です。 ツイッターのアカウントはこちらになります。 https://twitter.com/horiba_wataru よかったら、フォローをお願いします。

まずは、言葉の定義から。
といっても、「●●とはこうあるべき」とか「●●はこうである」と上から言うつもりはありません。また、ここでこれから語ることが一般的な認識かどうかさえ怪しいところです。


ただ、先に「私はこう思っている」と示しておかないと、話がわかりづらくなると思いますので、「ここではそうなんだ」くらいのつもりで読み進めていただければ幸いです。


さて、「ウォーゲーム」ですが、私の考えるところのそれは「戦争を題材として、それを戦った者の心理的葛藤を追体験でき、その追体験を通して意思決定をするゲーム」です。


要するに、プレイヤーはなんらかの指揮官となり、決断を下すゲームということです。


これに対して「ヒストリカルゲーム」とは「なんらかの形で歴史(事象)を取り入れたゲーム」だと考えています。


したがってすべてのウォーゲームがヒストリカルゲームに属するとまでは言えないまでも、両者の親和性が高いということは出来ると思います。


そしてここからが本題です。


一般にボードゲームと呼ばれる遊戯物の中には、ここでいう「ヒストリカルゲーム」は少なくないと思います。
ところが「ウォーゲーム」というジャンル、あるいはその愛好者は、ボードゲームの中でも極端に少数であると感じます。


理由はさまざまでしょうが、「戦争」という行為そのものに対する嫌悪、ルール量が多く且つ複雑難解、プレイ時間が信じられないくらい長いなどなどなど……。


プレイ時間だけを見ても、ウォーゲームを除くボードゲームでは、プレイに1時間もかかるゲームは重量級として遊ぶ人もぐっと減ってしまいます。
ところが、「1時間で終わるウォーゲーム」は、滅多にないくらいの「軽ゲー」だったりします(最近はこの傾向もだいぶ変わってきたと思いますが)。


つまり、こういったギャップがそのままウォーゲーマーとボードゲーマーの隔たりを表しているのではないかと愚考します。


もちろん、それぞれの領域を守って棲み分けていればいいという考えもあるでしょう。
そういう考え方は尊重しますし、そう考える方々はそのままで良いと思います。


ただ、私はもったいないと思うのです。


ウォーゲーマーが気づかなかった沃野がボードゲームという世界には広がっているし、反対にボードゲーマーが味わったことのなかった美味がウォーゲームの世界にはゴロゴロしているかもしれないのです。


個人的には、ウォーゲームの可能性はすでに終わった……とはまったく思っていません。むしろ、これから先も、新たなエンジンやシステム、遊び方、気がつかなかったコンポーネントとその活用方法など、新たな可能性は発見され続けていくと考えています。
そしてその一翼に、ボードゲームという世界もあると思っています。


私自身、ここ数年でボードゲームに触発されて、ウォーゲームのデザインに取り入れたものもあります。


正直なところ、10年くらい前までの私はウォーゲームを遊ぶのに忙しくて、ウォーゲーム以外のゲームを遊ぶことは決して多いとは言えませんでした。
当然、ウォーゲームサークル以外のボードゲームサークルに顔を出すことも希でした。


しかし、ゲームマーケットに出展するようになり、ウォーゲーマー以外のボードゲーマーの知り合いも増え、今まで知らなかったボードゲームのタイトルをいくつも遊ぶようになって、自分の知識の畑が拡大された実感があります。


さてそこで、話が元に戻るわけですが、私自身は「ヒストリカルゲーム」が両者を繋ぐキーアイテムになるのではないか、と常々考えています。


一般的なボードゲーマーの中には、歴史フレーバーの効いたゲームでもそれほど抵抗は感じない人は少なからずいるでしょう。


そのようなボードゲーマーに、ウォーゲームの入り口となるようなゲームを紹介できないか、そして興味を持ってもらえないか、と思うのです。


私には「ウォーゲーム界の新規参入者を増やそう!」とか「このままではウォーゲームが消えてなくなってしまう。なんとかしなければ!」というような、崇高な目的や思想はありません。
ただ、自分が面白いと思って遊んでいるものを、同じように感じて一緒に遊んでくれる人が少しでも多いと嬉しいな、という気持ちだけです。


さて、ここから先は少々手前味噌な話になります。


今年、堀場工房では『PACIFIC GO』というゲームの頒布を開始しました。
このゲームは太平洋戦争をベースとしつつ、一般的なウォーゲームに対する認識から脱却できないかと試みたゲームです。
そのため、ウォーゲームではほとんど必須と言ってもいい「ユニットに記載された数値」をなくし、コマの種類も2種類に限定しました。
そして、そのコマをボードゲームの世界では一般的に用いられる木製のコマとしました。


これだけでボードゲーマーが振り向いてくれるほど甘くはないと思いますが、それでも、こういうアプローチを続けていくことに意味はあると私は考えています。


幸い『PACIFIC GO』は当初の想定以上の早さでかなりの数を頒布することが出来ました。
とはいえ、ボードゲーマーの人口を考えれば微々たるものです。
ただ、私自身の試みはまだ始まったばかりなので、今後、このようなゲームを継続して発表することがなにより重要だろうと考えています。


また、ここでは話を広げすぎないようにあえてウォーゲームとヒストリカルゲームという形に絞って話を進めてきましたが、同様なアプローチはなにも歴史物に限ったものでもないと思います。


拙作『ぱんつぁー・ふぉー!のように、アニメ作品をベースとしたウォーゲームも、ゲームそのものの間口を広げる効果があると思っています。


なんだかとりとめのない話になってしまいましたが、ともあれ、私自身が創作活動に携われる時間も残り少なくなってきたと実感しています。


その限られた時間の中で、できるだけ未来に繋げられるような作品を残せたらと思っています。

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プロフィール
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堀場
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ミリタリーライター兼ゲームデザイナー兼シナリオライター 要するに色々やってます
趣味:
ボードゲーム
自己紹介:
目標は日本一の猫ゲームデザイナー。でも戦車のゲームとかも作ってるよ!
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